私は悪くない!正論に潜む落とし穴から抜け出し良好な人間関係を作るコツ

私は正しいことをしている。悪くない。
悪いのは相手だと、相手を説得しようとしても上手くいきません。
表面上は従うかもしれませんが、ギスギスして良い関係は作れません。
正論を振りかざす落とし穴から抜け出し、歩み寄るために大切なコツを
お伝えします。

私は正しい。それって本当?

自分はいつも正しいことをしている。
そして、正しいことを言っている。

「ほら、ここにもそう書いてあるでしょ」

そう言って、自分がいかに間違っていないか、
正しいかを主張する。

私は間違っていない。きちんとしている。
そして、相手を言い負かしてしまいます。

また、できていない人を見て、
「私はちゃんとしてる、なのに あなたは
何故できないの!」と責めます。

自分からみたら正しいこと。
しかし、相手からみたらそれって正しいのでしょうか?

例えば、
電車の優先席に若い人が座っていて、お年寄りに譲らない。
その若い人は病気かもしれません。

電車で騒ぐ子どもを側にいる母親が注意しない。
実はその子の父が亡くなって、心身のバランスを
崩しているのかもしれません。

列の順番を守らない人がいる。
並んでいるのが分からないのかもしれません。

普通はこうするべきだ。又は、こうするべきではない。
と思っていることって、多いのです。

しかし、相手には事情があるかもしれません。

その「普通」は人によって違います。

時代や住んでいる地域、国や文化が違えば、
普通は普通で無くなります。

日本の常識は世界の非常識ってこともあります。

正論という、落とし穴に落ちている!?

ある講座で、

「他の人はできていますよ」

「次から気を付けてください」と言わたことがあります。

「確かに正論なんだけど、なんだろう?
 そうじゃないのよねっ」て思うことがありました。

正論を振りかざして来られると、四角四面でイヤだなぁ~
事務的で後味が悪い。

注意する側は、感情的にならないように気を付けて、
落ち着いて、丁寧な言葉遣いで言っているつもりかも
しれません。

でも、出ているんです。
強い口調から、負のオーラが。

そして、相手の事情を聞く耳は持たない。
というより、そんな余裕はないのかもしれません。

言葉の端々に、怒りがトゲのようにチクチクと刺さるのです。

自分の考えに従わせようと、コントロールしている
ことに気づいていません。

ですから、そんな人と仲良くしたいとは思いませんし、
どうしても付き合わなければならない場合は、
こちらも、事務的な対応になるかもしれません。

そうすると、距離感が縮まらず、徐々に遠ざかっていきます。
良好な人間関係は築けません。

正論という落とし穴から抜け出すには、どうすればいいのか?

お互いに自分の主張を譲らなければ平行線で交わりません。

こう自分に問いかけてください。

「相手が正しいとしたら?」

相手の捉え方の視点を持つことです。

先日、そのやり取りを客観的に見る場面がありました。

ある姉妹のお話です。2人での共同生活。
決め事をして、新しい生活が始まりました。

妹がゴミの日の当番をよく忘れる。部屋の片づけができない。
それを、姉は何度も注意します。
忘れる妹は、自分がADHD(注意欠陥・多動性障害)
なので、本当に忘れてしまう。

あまりに強く言われると
「だって本当に忘れてしまうのだから、しょうがないじゃない」
と開き直る。

一方の姉は、
何度も注意していることがイヤになる。
もう言いたくない。けれどガマンの限界が来て注意すると、
妹が切れ気味で開き直る。

普通では考えられないことだと、腹を立てている。

自分でできる方法を考えてやって欲しいと言う。
色々案も出してというけれど、いつもできてない。

普通忘れないでしょ。信じられない!

お互いが、自分の言うことが正しい。
2人の意見がかみ合わない。

夫婦でも、親子でも、似たようなことはあるでしょう。

姉の言うことは正論なんだけれど、それを押し通して
いたのでは、人間関係がこじれてしまいます。

妹も悪いと思っているけれど、色々試してみても
上手くいかない。責められてもどうしようもない
もどかしさと、劣等感にさいなまれる。

どちらも自分の正しさを主張する。
そして、どう自分が正しいのか、相手を説得しようとします。

人は、説得させられるのは嫌いです。
しかし、納得したら受け入れられます。

このままでは、平行線状態。
関係が悪くなり、ギスギスした状態が続くか、
本心はイヤだな~と思ったまま、表面上は深く立ち入らない、
波風立たない状態を保つか。
時々キレルか。

そこで、お互いが歩み寄るにはどうすればいいのか?

「相手が正しいとしたら?」

と、相手の視点で考えてみます。

始めは中々受け入れられないかもしれませんが、
この「問い」を持つことで、
「私が正しい」の思考から
ふっと、外れて俯瞰して考えられます。

お互いの提案を受け入れてみる。
一緒に考える。
試しにやってみる。

この姉妹は、話し合って、まずひとつの案をやる
ということになりました。

「相手が正しいとしたら?」

という問いで、違う視点を持ってみると
新しい展開が起こります。

まとめ

自分が正しいということを、大上段に振りかざすと、
コントロールされていると思ってしまう。

良い関係を築くには、
相手には相手の正義があることにも意識を向ける。
「もし相手が正しいとしたら?」という問いを持って
相手の視点を得よう。

そうすると、平行線で交わらなかったものも、
一歩ずつ歩み寄れる。

ぜひ、この問いをご活用ください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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